「新しく公開した記事、直帰率(Bounce Rate)が90%もあってショックだよ……」

先輩がガックリ肩を落としていました。私は「直帰……? 会社に寄らずに家に帰ること? 先輩、早く帰れて嬉しいんじゃないんですか?」と、羨ましそうに聞いてしまいました。

先輩からは「……いや、サイトに来てすぐ帰っちゃった人の割合だよ」と溜息をつかれ、またしても「会社員の常識」と「Webの常識」のズレで恥をかくことに(笑)。

実はWebの世界の「直帰」は、サイトにとってはあまり嬉しくない現象です。今回は、お店の 「即帰り(冷やかし)」 に例えて、その正体をやさしく解説します!

直帰率とは? 一言でいうと「入り口の1ページだけ見て、そのまま『帰った』人の割合」

結論から言うと、直帰率(Bounce Rate)とは、「Webサイトを訪れたユーザーのうち、他のページを一切見ることなく、その1ページ(入り口)だけを見てサイトを離れてしまった人の割合」 のことです。

街にある 「洋服屋さん」 に例えてみましょう。

  • 普通の来店:入り口から入り、Tシャツを見て、さらに奥のパンツ売り場へ行く。
  • 直帰(即帰り)「入り口のワゴンセールをチラッと見ただけで、お店の奥へ進まずに外へ出ていく」。

お店の入り口まで来たのに、他のものに興味を持たずに帰ってしまう。「おっ、この店面白そうだな!」という期待に応えられなかった時に、この「直帰率」が高くなる傾向があります。

ビジネスの現場で直帰率という言葉が出る場面

Webサイトの使い勝手や、情報の満足度をチェックするシーンで必ず登場します。

1. 「広告からの直帰率が高いのは、LP(ページ)の内容が期待外れだからかな?」

意味:
「看板を見て入店したのに、『思ってたのと違う!』とすぐにお店を出ていく(直帰)人が多いから、中の説明を書き直したほうがいいかもね」ということです。

2. 「直帰率を下げるために、関連記事へのリンクをページの下に配置しよう」

意味:
「読み終わった後にそのまま帰っちゃわないように、次は『これも面白いよ!』と他の売り場へ案内する看板を出して、もっとお店を回遊してもらおう」ということです。

3. 「辞書系のサイトは目的がすぐ解決するから、どうしても直帰率は高くなるね」

意味:
「『単語の意味』を調べに来た人は、わかった瞬間に満足して帰るから、1ページしか見ない(直帰する)のは当たり前で、別に悪いことじゃないよ」ということです。

直帰率と離脱率の違い

よく似ていますが、「どこで帰ったか」の視点が違います。

比較ポイント直帰率離脱率
意味「最初」 の1ページで帰った割合「最後」 にそのページで帰った割合
ユーザーの行動サイトに来て即帰りサイト内を回ってから最後に帰る
たとえ話入り口で踵を返す最後はどこかの出口から出る

「離脱」は必ず100%の人がどこかでしますが、「直帰」は入り口で帰った人だけの特別な数字、と覚えましょう。

まとめ

この記事のポイントは次のとおりです。

  • 直帰率は、1ページだけ見てサイトを離れた人の割合のこと
  • 「他のページも見たい!」と思わせる力が足りない時に数値が上がる
  • ただし、1ページで満足して帰る場合もあるので、一概に「悪」ではない

今すぐできる確認方法

あなたが今日訪れたサイトでの「自分の行動」を振り返ってみましょう。

  1. このページを読み終わった後: すぐにブラウザを閉じたり戻ったりしたら、あなたは今「直帰」したことになります。
  2. 他のページも気になったら: 下にある「関連記事」をクリックしてみてください。その瞬間、あなたは「直帰」ではなくなります!
  3. Googleアナリティクス: もし職場でデータが見れるなら、 「直帰率が高いページ」 を探してみてください。そこに改善のヒントが隠れていますよ。

「直帰率」という言葉を知るだけで、Webサイトが「単なる情報の置き場」から、いかに「お客様を退屈させずに楽しませるか」というおもてなしの場に見えてきませんか?