「次の基盤は、クラウドネイティブを前提に考えます」
この言葉を聞いた頃の私は、クラウドへ移すことと同じ意味だと思っていました。
「クラウドに置けば、もうクラウドネイティブなんですよね?」
すると先輩が言いました。
「置くだけでは足りないよ。クラウドの増減や自動化を前提に、最初から作り方まで合わせるのがクラウドネイティブなんだ」
この説明で、場所の話ではなく設計の話だと分かりました。
結論からいうと、クラウドネイティブは、クラウドの特性を活かす前提で、最初から作り方や運用方法を設計する考え方です。
クラウドネイティブとは? 一言でいうと「シェアオフィス前提で組まれた働き方」
シェアオフィスを前提にした会社運営をイメージすると分かりやすいです。
- クラウド移行だけした状態: 昔の固定席前提の働き方を、そのままシェアオフィスへ持ち込んだ状態です。
- クラウドネイティブ: 必要な部屋を必要なときだけ借り、自動化された受付や共用設備を最初から使いこなす前提の働き方です。
- クラウドの特性: すぐ増やせる、すぐ減らせる、自動化しやすい、といった便利さです。
単にサーバーの置き場を変えるだけでは、クラウドの良さを使い切れません。最初から「増える前提」「壊れても入れ替える前提」「自動化する前提」で組むと、クラウドの強みが活きやすくなります。
そのためクラウドネイティブは、クラウドに最適化された設計と運用のセットだと考えると分かりやすいです。
ビジネスシーンでの超リアルな使い方・例文
1. 「新サービスは、クラウドネイティブ前提で小さく速く出します」
意味: クラウドの増減や自動化を前提に、素早く作って改善しやすい構成にするということです。
裏にある本当の意味・意図: 後で大改修するより、最初から変化に強い形で始めたいということです。
2. 「オンプレ設計のまま移すだけでは、クラウドネイティブとは言いにくいです」
意味: 置き場を変えただけでは、設計思想までは変わっていないということです。
裏にある本当の意味・意図: 移行した実績だけで満足せず、作り方そのものを見直してほしいということです。
3. 「クラウドネイティブ化のために、コンテナや自動化の仕組みを組み合わせます」
意味: クラウド向けの考え方を実現するために、周辺技術もあわせて使うということです。
裏にある本当の意味・意図: 言葉だけで終わらせず、実際に回る運用までセットで整えたいということです。
絶対に覚えておくべき!「クラウド移行」との違い
| 比較ポイント | クラウドネイティブ | クラウド移行 |
|---|---|---|
| 役割 | クラウド前提で作り方と運用を設計する | 既存システムをクラウドへ移す |
| 例え話 | シェアオフィス前提の働き方 | 今のオフィスのやり方をそのまま引っ越す |
| 具体例 | コンテナ、自動化、マイクロサービス、スケール前提 | サーバー置き換え、既存構成の持ち込み |
| 強み | 変化に強く、増減や自動化がしやすい | まず移すこと自体を進めやすい |
| 現場での見分け方 | 設計思想、運用自動化、分散構成の話が出る | 移設、リフト、置き換えの話が出る |
初心者向けには、クラウド移行は場所を変える話、クラウドネイティブは作り方を変える話と覚えると整理しやすいです。
よくある誤解
クラウドに置けば自動でクラウドネイティブですか?
そうではありません。クラウドを前提にした設計や運用へ寄せて初めて、クラウドネイティブらしさが出ます。
クラウドネイティブなら必ずマイクロサービスですか?
必ずではありません。ただ、変化しやすさや自動化との相性がよいので、関連して語られることは多いです。
まとめ:明日からできる第一歩!
- クラウドネイティブは、クラウドの特性を活かす前提で、最初から作り方や運用方法を設計する考え方です。
- クラウドへ移すだけでなく、増減や自動化に向く形へ寄せるのが本質です。
- クラウド移行との違いは、場所の変更ではなく設計思想の変更にあります。
明日からできる第一歩は、クラウド化の会話を聞いたときに「置き場を変える話か、作り方を変える話か」を分けて考えることです。クラウドネイティブの意味がかなり見えやすくなります。
次に読むなら、クラウドとは?、クラウド化とは?、マイクロサービスとは? を続けて読むと、クラウド前提の設計がつながって理解しやすくなります。