「枝葉の議論はやめて、そろそろ本質的な『イシュー(Issue)』について話し合おう」

会議が長引いているとき、上司から飛んできたこの一言。私は心の中で「イシュー……? 移植のこと? 何か別の場所に移すの? それとも、ファッション誌(Issue)のこと?」と、的外れな想像をしていました。

「あの、イシューっていうのは、話題を変えるということですか?」

ポカンとする私に、コンサル出身の先輩は「?」マークを描きながら教えてくれました。

「イシューはね、『今、本当に解くべき問題』のことだよ。たくさんある悩みの中から、一番に解決しなきゃいけない『急所』を見つけることなんだ」

これ、実は闇雲に努力して時間を無駄にするのを防ぎ、最短距離で結果を出すために 「もっとも重要で、もっとも頭を使う作業」 です。

この記事では、解くべきクイズに例えて、イシューの正体と言い換え方をやさしく解説します。

イシューとは? 一言でいうと「答えを出すべき『本質的な問い』」

結論から言うと、イシュー(Issue)とは、「論点」「課題」「問題点」 などと訳され、ビジネスにおいては 「今、この局面で白黒はっきりさせるべき重要な問題」 のことを指します。

これを 「クイズ大会」 に例えると、非常にわかりやすくなります。

  • 普通の人:目の前にある100個のクイズ(作業)を、手当たり次第に全部解こうとして疲れ果てる。
  • イシューを考える人「どのクイズを解けば、優勝(目標達成)に近づくか?」 をまず考える。「正解すれば100万点もらえる、たった1つの重要なクイズ」 を見つけ出し、そこに全エネルギーを注ぐ。

「頑張っているのに成果が出ない」のは、解く必要のない簡単なクイズばかりを解いているからかもしれません。「何に答えを出すべきか」 を決めるのが、イシュー設定の正体です。

ビジネスの現場でイシューという言葉が出る場面

「会議の迷走」を防ぐシーンで必ず登場します。

1. 「イシューからはじめよ、という名言があります」

意味:
「とりあえず分析しよう」「とりあえず資料を作ろう」と動く前に、まず「私たちは今、何の答えを出そうとしているんだっけ?」という問い(イシュー)を明確にしようよ、ということです。

2. 「それは今のフェーズでのイシューではありません」

意味:
「ロゴの色をどうするか」は大事かもしれないけれど、今は「そもそも商品が売れるかどうか」を確かめるのが先。今はその議論をする時間じゃないよ、という優先順位の指摘です。

3. 「イシュー度(重要度)が高いものから着手してください」

意味:
「やりやすい仕事」からやるのではなく、「解決したら会社に大きな利益をもたらす仕事」から順番に片付けてね、ということです。

絶対に覚えておくべき!良いイシューの条件

何を「問い」にするか、3つのチェックポイントを整理しました。

条件内容例え話での意味
本質的である解決したら、状況が劇的に良くなる正解したら100万点もらえる
答えが出せる今の自分たちの力で、決着をつけられる自分の持っている知識で解ける
具体的である「どうすればいい?」と動ける形になっている明確な問題文になっている

まとめ:明日からできる第一歩!

この記事のポイントは次のとおりです。

  • イシューは、今一番に答えを出すべき「本質的な問い」のこと
  • 「高得点のクイズ」を見つける作業をイメージすればOK
  • 「とりあえず動く」前に「問い」を立てるのがプロ

「イシュー」を見極められる人になるために、こんな一歩から。

  1. 「目的」を言葉にする:会議の冒頭で、「今日の会議で、私たちは何を決めればゴールですか?」と聞いてみてください。それがイシューを明確にする魔法の言葉です。
  2. 「やらないこと」を決める:TODOリストが溜まったら、「今日、やらなくてもいいこと」を3つ探して消してみましょう。残ったものが、あなたの今日のイシューです。
  3. 「言い換え」を使ってみる:「イシュー」が難しければ、「本質的な課題」「今解くべき問題」「議論の急所」と言い換えてみてください。それだけで、仕事の狙いがぐっと鋭くなりますよ!