「……で、結局プログラミングって何をしているんですか?」

入社後の研修中、勇気を出してエンジニアの先輩に聞いてみたときのことです。画面いっぱいに広がる英語と記号の羅列を指さしながら聞いた私に、先輩はこう言いました。

「あぁ、これはね、『魔法のロボット』にやってほしいことを順番に書いているだけだよ」

「魔法のロボット……? プログラムって、AIとか宇宙とか、もっとすごいものじゃないんですか?」と驚く私に、先輩はさらに詳しく教えてくれました。

これ、実はITに詳しくない人が 「最初に抱きがちな誤解」 です。

プログラミングと聞くと「難解な数式」や「天才の仕事」というイメージがありますが、本質はもっとシンプルです。この記事では、料理のレシピや魔法の呪文に例えて、プログラミングの正体をやさしく解説します。

プログラミングとは? 一言でいうと「コンピュータへの『お願いリスト』」

結論から言うと、プログラミングとは、「コンピュータに、どの順番で、どんな仕事をしてほしいかを伝える作業」 のことです。

コンピュータは、実は驚くほど「融通が利かない」存在です。人間のように「いい感じにやっておいて」という指示は通じません。そこで、「料理のレシピ」 に例えると非常にわかりやすくなります。

  • 料理を作る人(シェフ):コンピュータ
  • 料理のレシピ(手順書):プログラム
  • レシピを書くこと:プログラミング

たとえば、「カレーを作る」というプログラムなら、次のように書く必要があります。

  1. 野菜を切る
  2. 肉を炒める
  3. 水を入れて煮込む
  4. ルーを入れる
  5. お皿に盛る

もし、この手順が1つでも抜けていたり、順番が逆だったりすると、コンピュータ(シェフ)はパニックを起こすか、とんでもないカレーを作ってしまいます。

つまり、「コンピュータがわかる言葉で、超具体的な手順書を書くこと」 がプログラミングなのです。

ビジネスの現場でプログラミングという言葉が出る場面

職種を問わず、プログラミングに関わる話題はよく発生します。

1. 「今回の不具合、プログラムに1文字ミスがあったみたいです」

意味:
「バグ」と呼ばれるものです。レシピで「塩(Salt)」と書くべきところを「砂糖(Sugar)」と書き間違えたような状態です。コンピュータは指示通りにしか動かないので、たった1文字の間違いでもシステムが止まってしまいます。

2. 「それ、プログラミング(マクロ)で自動化しちゃいましょうか?」

意味:
人間が手作業で行っている面倒な仕事(Excelのコピペなど)を、コンピュータに「この手順でやって」と指示するということです。一度プログラムを書けば、コンピュータが24時間、一瞬で終わらせてくれます。

3. 「プログラミング言語は何を使っていますか?」

意味:
コンピュータに伝える「言葉」の種類を聞いています。日本人に日本語、アメリカ人に英語を使うように、目的(Webサイト作成、スマホアプリ作成など)によって使う言葉(Java, Python, PHPなど)が異なります。

プログラミングと「ソースコード」の違い

混同しやすい言葉を整理しておきましょう。

比較ポイントプログラミングソースコード
役割手順を考える「作業」そのもの書かれた「手順書」の中身
例え話レシピを「考える・書く」こと紙に書かれた「レシピ」そのもの
具体例頭を使って設計し、入力する画面に映っている英数字の羅列

まとめ:明日からできる第一歩!

この記事のポイントは次のとおりです。

  • プログラミングは、コンピュータへの「具体的すぎる手順書」作り
  • コンピュータは指示通りにしか動かない「超・融通の利かないロボット」
  • プログラムを書くことで、面倒な仕事を自動化できる

プログラミングを学ぶことは、英語を学ぶのと似ています。

  1. 「自動化できること」を探してみる:毎日やっている「同じ作業の繰り返し」がないか探してみましょう。それは、プログラミングの出番かもしれません。
  2. ブラウザで「ページのソースを表示」をしてみる:好きなWebサイトで右クリックして、中身を見てみましょう。そこに並んでいる英数字が、コンピュータへの「お願いリスト」です。
  3. Excelの関数に触れてみる=SUM(A1:A10) のような計算式も、立派なプログラミングの第一歩です。コンピュータに「合計してね」と指示を出している自分を意識してみると、ITの世界が少し身近になりますよ!