「新人の視点で、わが社の『SWOT(スウォット)分析』を一度やってみてくれないかな?」
上司からそう頼まれたとき、私は心の中で「スウォット……? 特殊部隊のこと? それとも、スウォッチ(時計)のことかな?」と、的外れな想像をしていました。
「あの、SWOTっていうのは、時間を正確に測るということですか?」
ポカンとする私に、先輩は4つの四角形を描きながら教えてくれました。
「SWOTはね、自分たちの『良いところ・悪いところ』と、周りの『ラッキー・ピンチ』を整理するフレームワークだよ。これを使えば、これからどう戦えばいいかが見えてくるんだ」
これ、実は会社の戦略を立てるだけでなく、日々の仕事の優先順位を決めたり、自分自身のキャリアを考えたりするために 「もっとも基本で、もっとも発見の多い整理術」 です。
この記事では、RPGのパーティー分析に例えて、SWOT分析の実践的なやり方をやさしく解説します。
SWOT分析とは? 一言でいうと「自分と周りを整理する『4つの視点』」
結論から言うと、SWOT分析とは、「内部環境(自社の強み・弱み)」と「外部環境(市場のチャンス・ピンチ)」の4つの視点で現状を整理する手法 です。
これを 「RPGの冒険者パーティー」 に例えると、非常にわかりやすくなります。
- S:強み(Strength):「自分たちの得意技」。魔法が強い、回復ができる(自社の高い技術、信頼)。
- W:弱み(Weakness):「自分たちの苦手なこと」。体力が低い、逃げ足が遅い(人手不足、コスト高)。
- O:機会(Opportunity):「周りのラッキー」。今の洞窟は魔法が効きやすい、薬草が安売り中(市場の拡大、法改正)。
- T:脅威(Threat):「周りのピンチ」。ライバルの勇者が現れた、魔王が強くなった(競合の出現、景気の悪化)。
この4つを書き出すことで、「魔法が強い(S)から、魔法が効きやすい今(O)のうちにボスを倒そう!」といった 勝てる作戦 を立てられるようになります。
ビジネスの現場でSWOT分析という言葉が出る場面
「今後の動き」を決めるシーンで必ず登場します。
1. 「SWOT分析の『弱み(W)』をどう補完するか話し合いましょう」
意味:
「うちの会社はここがダメだよね」と落ち込むのではなく、「どうすればその弱点をカバーして、負けないようにできるか」を前向きに考えようよ、ということです。
2. 「外部環境の変化(O/T)を敏感に察知してください」
意味:
自分たちのこと(S/W)ばかり見ているのではなく、世の中の流行りやライバルの動き(O/T)をしっかり観察して、チャンスを逃さないようにしてね、ということです。
3. 「今回のSWOTは、クロス分析まで行います」
意味:
「強み(S)を活かしてチャンス(O)を掴む」「弱み(W)を脅威(T)から守る」といった具合に、項目を掛け合わせて具体的なアクションプラン(作戦)まで作ろうね、ということです。
SWOT分析を成功させる「3つのコツ」
初心者でも上手く分析するためのポイントを整理しました。
| コツ | 内容 | 理由 |
|---|---|---|
| 事実を出す | 「たぶん〜だと思う」ではなく具体的な数字や事実を書く | 思い込みで分析すると作戦を間違えるから |
| 外部と内部を分ける | 自分の力で変えられるか(内部)どうかで分ける | 自分の力では変えられないのが「外部環境」だから |
| 「新人の目」を活かす | 当たり前だと思っている社内の不思議を書き出す | 中にいると「強み」や「弱み」に気づけなくなるから |
まとめ:明日からできる第一歩!
この記事のポイントは次のとおりです。
- SWOT分析は、自分と周りを4つの視点で整理する道具
- 「RPGのパーティー分析」をイメージすればOK
- 「強み」×「チャンス」を見つけるのが成功の近道
「SWOT」な視点を持つために、こんな一歩から始めてみましょう。
- 「自分の強みと弱み」を1つずつ書く:仕事の中で、自分が「得意なこと(S)」と「苦労していること(W)」を1つずつメモしてみてください。それがSWOTの最小単位です。
- 「ライバルの噂」を聞く:ライバル会社が新しいことを始めた(T)、最近あのお客さんが困っているらしい(O)。そんな雑談の中に、外部環境のヒントが詰まっています。
- 「言い換え」を使ってみる:「SWOT分析」が難しければ、「わが社のプラス・マイナス整理」「現状の棚卸し」と言い換えてみてください。それだけで、考えるハードルがグッと下がりますよ!