「明日の研修、午後は全部ロープレです」
新人のころの私は、その案内を見て少しだけ固まりました。商談の練習と聞くと大げさですが、要するに人前でぎこちない自分が上映される時間です。
ただ結論からいうと、ロープレは本番でいきなり事故らないための練習です。恥ずかしさは少しありますが、実害は社内で止まります。そこが大きいです。
ロープレとは? 一言でいうと「本番をまねした練習」
一言でいうと、ロープレは実際の仕事の場面を想定して、役割を決めてやり取りを練習することです。
営業なら「担当者役」と「お客様役」、接客なら「店員役」と「来店者役」のように分かれて進めます。
たとえるなら、野球の試合前にやる打撃練習に近いです。
- マニュアルを読むだけでは打てるようにならない
- 実際に声を出してみると詰まる
- 想定外の返しを受けると弱点がわかる
つまりロープレは、頭でわかったつもりを、口と体で確かめる練習です。
ロープレで身につくこと
ロープレの目的は、台本を完璧に読むことではありません。
- 話す順番を整理する
- 相手の反応を見て言い方を変える
- 詰まりやすい場面を先に見つける
- フィードバックで改善点を知る
このあたりを本番前に確認できるのが強みです。
本番で初めて「あ、この質問に弱いんだった」と気づくより、会議室で先に転んでおくほうがだいぶ平和です。
ビジネスの現場でロープレという言葉が出る場面
1. 「来週の商談前にロープレをやりましょう」
意味: 本番前に説明の流れや受け答えを練習しましょう、ということです。
相手が伝えたいこと: いきなり本番に出すのではなく、弱いところを社内で先に見つけておきたいわけです。
2. 「今日は断り文句への返しをロープレします」
意味: 相手から断られたときの返答を重点的に練習する、ということです。
相手が伝えたいこと: 説明のうまさより、止められた瞬間の対応力を伸ばしたいと考えています。
3. 「録画したロープレを見返してください」
意味: 話の内容だけでなく、表情や話す速さも確認してほしい、ということです。
相手が伝えたいこと: 自分では気づきにくいクセを客観的に見てほしいのです。
ロープレとOJTの違い
| 比較ポイント | ロープレ | OJT |
|---|---|---|
| 役割 | 本番前の練習 | 実務の中で学ぶ |
| たとえ話 | 練習試合 | 公式戦 |
| 相手 | 先輩や同僚が演じる | 実際のお客様や現場 |
| 失敗したとき | 社内でやり直しやすい | 実害や信頼低下につながることがある |
OJTも大事ですが、いきなり本番だけで覚えようとすると負荷が高すぎます。ロープレはその前段階として役立ちます。
よくある質問
ロープレは営業職だけのものですか?
いいえ。接客、採用面接、電話応対、クレーム対応、発表練習などでも使われます。
ロープレが苦手でも意味はありますか?
あります。むしろ苦手な人ほど、どこで詰まるかを事前に見つけやすいので効果があります。
台本どおりに話せば十分ですか?
十分ではありません。相手の反応に合わせて言い換える練習も大切です。本番は台本にやさしくありません。
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まとめ
- ロープレは、本番をまねして受け答えを練習する方法です。
- マニュアルを読むだけでは見えない弱点を、先に見つけやすくなります。
- OJTより失敗コストが低いので、最初の練習としてかなり有効です。
明日からできる第一歩は、次の説明や商談の前に、同僚か先輩に5分だけ相手役を頼むことです。大がかりな研修でなくても、「一度声に出す」だけで見える穴は意外と多いです。