新商品は、出した瞬間からずっと同じ勢いで売れ続けるわけではありません。最初は静かで、途中で伸びて、やがて落ち着き、最後は入れ替わることもあります。売上グラフを見て「元気だった頃の勢いはどこへ」と少し切なくなるのも、珍しい話ではありません。
結論から言うと、プロダクトライフサイクルは、商品が市場に出てから広まり、やがて縮小していくまでの流れを考える枠組みです。
プロダクトライフサイクルとは? 一言でいうと「商品の一生を見る考え方」
一言でいうと、プロダクトライフサイクルは商品の一生を見る考え方です。
植物を育てる流れに少し似ています。芽が出る時期があり、ぐんと伸びる時期があり、安定して実を付ける時期があり、やがて植え替えを考える時期が来ます。商品も同じで、いつも同じ売り方が通用するわけではありません。
そのため、今どの段階にいるのかを見て、打ち手を変えることが大切になります。
プロダクトライフサイクルの4段階
1. 導入期
市場に出たばかりで、まだ認知が低い段階です。売上は小さく、まず知ってもらうことが大事です。
2. 成長期
認知が広がり、売上が伸びやすい段階です。競合も増えやすいので、差別化や供給体制が重要になります。
3. 成熟期
市場が広がり切り、売上が安定しやすい段階です。大きく伸ばすより、シェア維持や利益確保がテーマになります。
4. 衰退期
需要が縮小したり、別の商品へ置き換わったりする段階です。撤退、縮小、再活性化などの判断が必要になります。
ビジネスの現場でプロダクトライフサイクルという言葉が出る場面
1. 「この商品は成熟期に入っています」
意味: 急成長を追う段階ではなく、利益やシェア維持を意識する局面だ、という話です。
相手が伝えたいこと: 広告の打ち方や価格戦略を、成長期と同じ感覚で考えないほうがよい、ということです。
2. 「導入期なので、まず認知獲得を優先しましょう」
意味: まだ知られていない商品なので、売上だけで評価しすぎないほうがよい、という判断です。
相手が伝えたいこと: 初期は知ってもらう活動が重要で、短期数字だけでは測りにくい、ということです。
3. 「衰退期に入る前に新商品へ切り替えたいです」
意味: 既存商品の勢いが落ちる前に、次の柱を育てたい、という考えです。
相手が伝えたいこと: 売れなくなってから慌てるより、早めに次の準備をしたい、ということです。
プロダクトライフサイクルとPLMの違い
| 比較ポイント | プロダクトライフサイクル | PLM |
|---|---|---|
| 主な意味 | 商品が市場でどう広がり、縮小するか | 製品情報や開発工程をどう管理するか |
| 見る対象 | 売上や市場の変化 | 設計、部品、図面、開発プロセス |
| よく使う部門 | マーケティング、事業企画 | 開発、設計、生産管理 |
| たとえ話 | 商品の一生 | 製品の設計台帳と管理の仕組み |
名前は似ていますが、プロダクトライフサイクルは市場の話、PLMは製品管理の話です。
よくある質問
どの商品も4段階を必ず通りますか?
考え方としてはよく使われますが、きれいに4段階へ分かれるとは限りません。短命な商品もあれば、成熟期が長い商品もあります。
衰退期に入ったら終わりですか?
必ずしも終わりではありません。用途変更、リニューアル、別市場への展開で延命できることもあります。
導入期は赤字でも普通ですか?
珍しくありません。認知獲得や販路づくりに先行投資がかかるためです。
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まとめ
- プロダクトライフサイクルは、商品が市場に出てから縮小するまでの流れを見る考え方です。
- 導入期、成長期、成熟期、衰退期では、合う打ち手が変わります。
- いまどの段階にいるかを見誤ると、売り方や投資判断もずれやすくなります。
明日からできる第一歩は、自社や身近な商品を1つ選び、「今は4段階のどこにいそうか」を考えてみることです。そこから、次に打つべき施策が少し見えやすくなります。